夢を見た。
兄貴がとうとう結婚するらしい。
私は兄貴から家族と家族の顔合わせの場所に来るように言われる。
私は兄貴に言う。
「結婚は別にいいけど、自分は親戚付き合いはやっていけない。」
「ああ、そんなのいいよ。」
意外にもあっさりと兄貴はそう言った。
もう一つ言いたい事があったが、どうしても言えなかった。
「兄貴に子供ができても、その子とも付き合えない」・・そう言いたかったが、
それは言えなかった。
兄貴は私が人付き合いが苦手なのは何となく分かっているかも知れない。
でも「異常に」苦手、という事を全く知らない。
まして子供まで苦手だという事を知れば、どれだけ「引く」か知れない。
それははどうしても言えなかった。
兄貴は家族同士の顔合わせの日時と場所を私に言って行った。
出かける準備をしなければ。
礼服に着替えた自分を鏡で見る。
みすぼらしく、何故かくせ毛もあった。
仕方ない、家族は既にホテルで待っている。急がなければ。このまま行こう。
私は現実の世界では乗れないはずの車に乗って出た。
外は何故か夜で、皆嵐でも来たかのようにざわざわ騒いでいた。
私も車を止めていた。私の車の目の前に雷が落ちた。
車の後ろにも雷が落ちた。
携帯がなる。母の声が聞こえる。
「つながらない・・、全くもう!!もう皆集まっちゃうよ!!」
みたいな事を言っていた。
でも私は内心安心していた。
この騒ぎの中で、自分は行かなくてもいい事になるかも・・。
私は何故か、ビルの中の階段の踊り場の隅にしりもちを付いて座っていた。
(外は騒がしい気がした。階段にも時々いそいそと人が通る。
あの夢の続きかは分からない。夢の中では当然そんな事も意識していない。)
ねずみ色の猫がいた。
(現実世界で知っている猫に似ていた。でもかなり大きめになっていた。)
すりよってくる。
私もさわったが猫はすぐに少し離れた場所にいき、
でも離れすぎずに自分とは逆側の隅に座って丸まった。
私は本のような物を読みながら何かがやり過ごされるのを待っていた気がする。
夢の中では意識しなかったが、
家族同士の見合いの会が終わるのを待っていたような気がする。
だいたい、こんな感じでいつの間にか夢が終わった。
悪夢でもないが、
あまりいい夢でもなかった。
自分は夢の中でまで逃げてばかりいた。
01.3.23(金)